お正月なので、マーシャルボディは特別練習。野沢君と美琴ちゃんのマンツーマン練習です。マーシャルボディは内発動理論を中心にムエタイの動きを分析し、誰でもすぐにムエタイのトップレベルの動きを身につけよう、というクラス。前半は肩甲骨と骨盤の動きを開発し、その動きを実際のパンチやキックの動作に結びつけていきます。
次にミットを蹴り、威力の変化を確認し、さらに対人の約束組手で攻防の感覚を身につけたら、最後は軽いスパー形式の中で学んだ技を出していきます。
わずか一時間半で初めての人でも、ムエタイの攻防ができるようになる脅威のメニュー。
実際美琴ちゃんは、パンチ、肘、膝、蹴りの要領を数分でマスター。ミットの音も、打撃の重さもガラリと変わりました。特に、ミドルは脱力しての連打までできてしまったのには驚き。スパーでは、サイドに回りながらのミドルや、スウェイからのミドルの返し、カウンター気味の左ストレートまで見せていました。
先日も書いたそしゃく能力ですが、タイ人は皆、ムエタイの動きを身体でマスターしていますが、それをそしゃくし、論理的に日本人に説明できる訳ではありません。とくに、タイと日本では身体文化の基本が異なるので、タイ人の当たり前が日本人の当たり前ではありません。その説明をタイ人に期待するのがそもそも無理。これは中国武術のような異文化武術全般に当てはまります。異文化の人にも再現性のある理論を確立して、初めて武術や武道の科学化と言えます。
マーシャルボディが目指すのは、ムエタイを素材とした打撃格闘技の科学化。面白いですよ。
これは頭の重さを拳に乗せる顔面捻り。攻撃だけでなく、防御のコツでもあります。
さらに前足を浮かしている時に目標に当てると、大の男も吹っ飛びます。
これは、一度沈んでから浮上しながらの膝。見事にムエタイ式の膝となります。
最後はスパー形式で確認。美琴ちゃんのいい角度のミドル。
防御しながらのプッシュもウェイトが乗るようになりました。
左ストレートのカウンター。右足の位置を学ぶと伸びるようになりました。