用法を説明するとき、相手の突きを避けて反撃する、と言う形式をよく取ります。
これは日本でも、合気道なども同様。
相手の攻めを捌いて技をかける体系で学びます。
じゃ、実際に使えるか?と言えば、それはムリ。
相手の攻撃はそんな単純じゃないからです。
中国武術も、合気道も、技を捌いてから反撃するもの、と思っていたら永遠に使えません。
これは、技術を伝える為の体系であり、使う体系はまた別。
それに気づき、自分から攻める方法を考えつけば、合気道も太極拳も使えるようになります。
一例として、相手の攻めを待つのでなく、パパンと左右の手でガードを叩き、結果として相手の両手を封じる。
この姿勢を先に取ってしまえば、自分から技を仕掛けられるんですね。
自分から戦いをコントロールできれば、合気道も太極拳もリアルな強さを持つことができます。
これは八極の大纒崩捶。まず、左手で合気の前手を叩く。
次に右手で掌底フック。相手は左手でブロック。よけなければそのまま顔面に当てる。
両手の動きを止めずに、右手は下、左手は上に巻き込む。
ドンと震脚と共に相手の両手を下に。相手は両手を封じらた上に体勢は崩れる。
そこに下から体当たり。李書文独特の蝟縮勁からのハネ上げは相手の身体が浮きます。
そこから下に叩きつける。最初から最後まで相手をコントロールし続けるのが武術。