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砲捶と砲捶刀

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武術では脱力が必要と皆いいますが、それは身体の重さを生かす為。とくに腕の重さを生かすには、腕の力を抜き、かつ、その重さを利用しなければいけないのですが、これが難しい。なぜなら、脳は日常的に重さがかかる腕の重さを感知しないからです。これを「順応」と言いますが、逆に手に物を持つと数十グラムでも重さの違いを感知できます。
私は脳のこのクセを利用して、素手の発勁動作を武器を持って行い、腕の重さを感知しつつ習得する方法を考案しました。

それが砲捶と砲捶刀。太極拳源流の地、陳家溝では、発勁を磨く砲捶が練習の中心であったことは良く知られています。老架はその入門型的存在ですね。

匪賊の撃退などに功のあった陳家溝の拳士達は、実戦では当然槍や刀を使っていました。となると、日頃練っている砲捶は、当然刀などの武器の基本身体操作を磨くもののはず。そこに目をつけて、私は砲捶を刀で行い、勁を磨く練習法を作りだした訳です。

生徒にやらせて見たらこれが効果抜群。内発動的動きが苦手な生徒も武器の後、素手で動くと素晴らしい動きになりました。

ただ欠点は、強い発勁動作を行うと、練習用の安物の刀が一発で壊れてしまうこと。

三本あった刀の内、既に二本が真っ二つに折れてしまいました。

動画は、動きを覚えるために生徒が撮ったものですが、私は最後の一本となった刀を壊さぬように、発勁は弱めに、動作はゆっくり目で行っています。

勁力を増すには、とても良い練習ですので、皆さんも一度試して見て下さい。

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