酔拳野郎・今野淳、巌流島デビュー戦を見事なTKO勝利,!と言うとガンガン打ち合うような試合展開を思い浮かべるかもしれませんが、それは格闘技的な良い試合。
巌流島は武術のコンセプトを生かして良い場。では、武術の素晴らしい戦いとは何か?日本人ならおそらくほとんどの人がこう答えるでしょう。
それは「戦わずして勝つ」。そう、護身術でも同じ答えが返ってくるはず。なのに、巌流島ではそうした武術や護身術のコンセプトを試合に生かそうとした選手は誰もいませんでした。
皆、すぐ戦っちゃうんですよね。実は酔拳だけでなく、八卦掌や太極拳も逃げることを重視します。逃げながら攻める技が多い。
三歩珍拳もそうした技ですが、今野選手は見事に決めていました。
ただ、会場では私と瀬戸先生以外は気付かなかったようですが。
今野選手は、瀬戸先生の脚本通りに全て演じ、武術のコンセプトを初めて巌流島で表現しました。
デビュー戦で大観衆の前でそこまで演じるとは。やはり勝ちグセのある選手はどこか違う。酔拳野郎の今後が楽しみです。
相手に背を向けて逃げる今野選手。ブーイング覚悟。本当はこの一瞬前に三歩珍拳を決めています。1ラウンドは逃げ続ける。
2ラウンド。酒を飲んだ今野選手は突進。太極拳の双按で大ももち選手を場外に。
試合後の今野選手と瀬戸先生。我我は蟷螂手ですが、今野選手の杯手が新しく加わった。
こちらはチェ・ホンマン対ロッキー川村。川村選手は武術的でしたが、何もしないチェ・ホンマン選手には大ブーイング。これも戦わない武術か?
ブドステからの応援団。お酒を飲みながら、皆で応援。これが格闘技観戦の醍醐味。