先人の到った智恵を次代に伝えたい
倉本成春 倉本塾 塾長
BUDO-STATION開設おめでとうございます。山田編集長が長年暖めてきた武道・武術の殿堂作りの熱意には、私も心を動かされるところがあり、微力ながらご協力させていただきたいと考えております。
さて、武道とは本来、命のやりとりを前提とした何でもありの戦いです。そのための稽古は、生涯をかけて行う奥深いものです。しかし、これは長年稽古を漫然としていれば、武術の身体操作や術理がわかるということを意味するものではありません。自分が弱い人間だと自覚し、実際の戦いにどうすれば勝てるか?を常に現実的な視点で追い求めること。これが生涯武道の考え方の根幹になると思います。
そうした作業の果てに武術の気付きがあり、技が生まれてきます。漫然と武術に向かい合うのではなく、必死に捜し求める。そうした長年の研究を経て、気付きに到ったならば、今度は若い人にその成果を伝えていかねばなりません。そして若い人は、体の動く内に、格闘技の大会や様々な場で検証し、実証していってほしい。
それが私の願いです。BUDO-STATIONでの活動が、その一端になることを願ってやみません。