日本では全く知られていないのに、オリンピックに継ぐワールドゲームズには、既に5大会前から採用。世界中に多くの競技人口を持ち、空手に次ぎ、オリンピックに入る可能性がある日本発祥の武術は?と聞かれても多くの人にはピンと来ませんね。
答えは柔術(Ju-Jitsu)です。
種目は3つ。総合に似たファイティングシステムと2人型を競うディオシステム、そして寝技です。寝技は通常の柔術ルールとほぼ同じですが、興味深いのはファイティングシステム。これは全空連式のポイントルールから始まり、相手を掴んだら投げ、そして倒したら寝技へ。捕まれたら外してはダメで必ず投げや倒し技へ。また、いきなりのタックルは反則で必ず打撃を入れてから組み技へ移行しなければいけません。いわば、ルールで、打撃技、投げ技、寝技の三局面を経由させ、それぞれの局面でポイントを奪うと一本勝ち。トータルファイター度を競うルールです。ドイツで発生したこのルールがいま、ヨーロッパやアジアで大人気。しかし、日本ではほとんど知られていないし、統括組織も活動していませんでした。
今回、一般社団法人全日本柔術連盟が設立され、その代表とファイティングシステム委員会委員長に遠山栄一郎先生が選ばれ、活動を本格化しようとしています。
遠山先生は全空連ルールのマスター王者であり5段、松濤館6段、柔道4段、さらに硬式、極真、テコンドーも有段者。50に近いのにこのルールで世界大会にチャレンジしたりしています。先日の倉本塾演武会では、このルールを紹介されてましたが、まだまだ日本では知られていないため、選手がいません。
興味のある方は、オリンピックを目指してみてはいかがでしょう。
http://www.jjfj.org
選手として、コーチとして監督として、ファイティングシステムの様様な資格を持つ遠山先生。
倉本塾演武会では、生徒さんがファイティングシステムルールの試合を披露。組み技や寝技がある伝統空手、という感じ。
朱先生と児玉師範でデュオシステムの型も披露。タックル、打撃、ナイフ、など様様な攻撃に対し、型通りの対応をしなければいけないルール。これもよく考えましたね。
普段は東川口で仁勇館館長として、活動されている遠山先生。