いい練習をすると、翌日いい疲れが残る、と前に書きましたが、その一番の効果が姿勢。動きを正しく行うとその動きをしやすい姿勢に変わる。姿勢が変わると歩き方も変わる。
今日は突然歩き方が変わり、肥田春充じゃないですけど、ズン!と来ましたよ。
まず、片足ずつにウェイトのかかる時間を長くし、すぐに中足で床を蹴らない。骨盤も回さず、鼠蹊部にボディを固まりとして乗せ、そのまま上から下にボディがズレていくだけ。能や、呉式の注意点と似てる気がします。背骨が真っ直ぐで何の力を入れなくても前進するから楽。なぜか耳の後ろや眉間に気がムズムズして面白い。小周天っぽい意識で歩けるのでしばらく続けていました。
ちなみにネットで調べたら歩き禅というのがあるそうですが、これとは全く違う。下腹は力を入れるのでなく、緩めないと脊柱が立ちません。色んな歩き方が紹介されていますが、どれとも違いますね。でも、太極拳や八卦掌、八極拳、六合蟷螂などの内家拳とは相性が良い。歩く姿勢が蓄勢になれば、いつでも発勁が可能。武術が日常の健康法と結びつくとしたら、まずはこうした地味な変化からでしょう。
足裏の重心移動はこの通りですが、中足から爪先への重心移動が蹴り出し期となっていますが、ここで蹴らない。抜くだけです。
歩き方を野沢君に撮ってもらいました。ほぼ
八卦掌の歩き方です。ちなみに表演でやるような前足をずっと前に差し出す歩法は我々にはありません。ホロウェイ先生じゃありませんが、足場が悪い場所で滑るような動きは厳禁です。
骨盤もほとんど動かないのでフレームも崩れません。太極拳や六合蟷螂拳の動きと同じ感覚です。