今年最後の拳功房は、人が少ないので秘伝。
まず、六大開の寸勁は撑掌から讃捶が有名。劉雲樵先生の得意技で、私が最初に習った猛虎硬爬山のやり方はこちらでした。
非常に応用範囲の広い、いい技ですが、通常の寸勁はあまり末端を使いません。
日本では最初に松田先生が武壇の寸勁を広めたので拳で行うイメージがありますが、本当によく使う寸勁は体幹。
陳家では用法がナゾとされている斜行単鞭なども、体幹の寸勁、すなわち抖勁がわかるといきなり実戦的になります。
松田先生から伝えられた陳家太極拳は今から思うと完成度の高い優れた実戦拳法。
太極拳のクラス以外も陳家太極拳は必修科目にしました。
陳家がわかると八極もわかる。纒絲勁はあらゆる拳法に通じる極意ですからね。
馬歩の憧掌から、
肩を右上に引き、右甲が上。
肩の落としと纒絲で寸捶。簡単に相手は飛んでいきます。
こちらは斜行単鞭。松田先生伝は蹴りから
沈身で左肩と右掌で心臓を打つ。この時のポイントは相手の腕を外に払う左手。
身体を震わせつつ左手を下から抜き、
肩と左腕で相手を跳ね飛ばします。伝説の技のように人が吹っ飛んでいきます。