今日は孝真会の川嶋先生を訪ねました。新しい書籍の打ち合わせ。川嶋先生の理論は文字通り日々進化しているので、ちょっと目を離すと大変なことになっていますよ。
今回は、始めは上達論がテーマだったのですが、打ち合わせを進めるうちに、武術自体のカテゴリーや価値観を根本から揺るがすようなレベルまで至ってしまいました。
合気道や太極拳がなぜ実際の組み手に使えないのか?その体系内に入ってしまうと、逆にその非実戦性に気づかないのはなぜなのか?
空手をやってる人達に言わせれば、「そりゃ組み手をしないからだよ」と言うでしょうが、実は空手の人達も空手の型が使えないことに疑問を持たず、またなぜ使えないのかの分析をしない。
型と関係のない空手ルールの中の動きを身につけ、「空手は合気道や太極拳と違って強い」と言っているだけなら、実は一緒なんですね。
武術の根本まで掘り下げると、いずれの武術も未完成だと言うことが分かってきますが、こんなことを本に書いたら大変なことになりそう。うわあ、今回の本も難しそうだ。
手首と甲を一直線にして拳頭で打つのが空手の正拳。しかし、正拳はこの握りで本当にいいのか?
今の川嶋先生の握り。軽く握り、手首が曲がっています。ちょっと松濤会の正拳に似ています。
縦拳でも横拳でもなく、斜め拳ですこし人差し指の第二関節が出てる。ミットでうけたら、この突きはミットを突き抜け、身体に浸透してきました。まさに内家拳の浸透勁そのものです。
川嶋先生の手刀。縦の螺旋が効いています。