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幸菜庵の「藤」には日本の色が宿る

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幸菜庵の「藤」の手作り和菓子。うっすらと藤紫のグラデーションが浮かぶ練り切りです。中はゴマがたっぷりで、ブラックのアイスコーヒーとの相性が抜群。カラフルで可愛いらしい落雁も甘みのアクセントを添えてくれます。
日本では、昔から季節に合わせて料理やお菓子だけでなく、器や掛け軸などの調度品まで季節を感じるものを選択してきました。
それを伝えるものが茶懐石。(もちろん三ツ山さんの受け売りです)
季語を大切にするのは、和歌や俳句と同じですね。ちなみに藤は晩春、4月を表す季語ですが、紫色は昔から高貴な色として日本人に愛されてきました。
紫式部の源氏物語でも藤壺や紫の君が登場するし、聖徳太子も冠位十二階で紫をトップにしましたね。
そう、紫は不思議な色で熱い赤と冷たい青を混ぜ合わせた色。火と水です。陰陽の融合した太極色ですから、そりゃ高貴な色でしょう。
紫は和のイメージが強く、粋を感じさせるので最近では東京スカイツリーのライトアップにも使われ、観光客などに受けているようです。
そう言えば和をもって尊しの憲法17条も、聖徳太子が4月に制定したそう。藤の季節です。これも紫と無関係ではないかもしれない。昔の人は色にも言霊のような霊力を感じていたからこれはあながちはずれてはいないかも、などと幸菜庵で勝手な妄想を膨らませる私でした。


幸菜庵(清澄白河b2から5分)の「藤」練り切りセット。


落雁も可愛い。


赤と青を合わすと紫。陰陽の融合した紫こそ、日本人が理想とする和の精神となるのかも。


こちらは紫にライトアップされた東京スカイツリー。

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